許しと信頼
人を許すのはむずかしい。許すことでやり場のなくなった怒りを消化するのは、鎮静化したと思ったらまた奮い立つ炎を地道にたたき消していくような作業だと思う。
でも、許した人を信じるのは、もっとむずかしい。
信じることで幸せになれるとしても、信じる裏付けや真実を求めてしまい、その過程のほんの些細なきっかけで、不信感の渦に飲み込まれてしまう。
インターネットで見つけた自分の心境にあった言葉や似たような体験談を読むと、また、とたんに心が穏やかになっていったりもする。
見ず知らずの人の体験談くらいで相殺できる不信感なら、初めからもたなければいいのに、と思う。
だから、やっぱり、信じることがハッピーなんだろうな。